念願の那智の滝を崇むことができて、大満足の中拠点としている新宮に帰ってきました。
那智の滝前バス停から那智駅に戻って、駅前のバス停から20分ほどです。
ただ、もう一箇所、ここに来ているからには寄りたいスポットがありました。
それが「神倉神社」。
熊野三山として祀られている熊野大神が、一番最初に降臨された聖地が今の神倉神社なのです。
熊野大社を巡っても、この神倉神社にお参りをしない人が多いのですが、実は絶対に忘れてはいけないところなんです。
そのため、熊野速玉大社でいただける御朱印には「熊野三山元宮」と記載されています。
神倉神社へは、那智からバスで帰ってくると、裁判所前バス停が最寄りになります。
ただ掲示も目立たなく、ちょっと行きすぎてしまいました。。。
小学校のすぐのところに、朱色に塗られた橋が見えてきます。
熊野速玉大社の摂社であり国の史跡に含まれているので、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されています。
毎年2月6日には奇祭でもある「御燈祭り」も知られていて、松明を手にした男たちがこの急勾配の石段を駆け上がっていく景色は、また改めてみてみたいものです。
鳥居が見えたら、その向こうには早速石段が。
標高120mの神倉山に鎮座していて、外縁は断崖絶壁。
天ノ磐盾という崖の上にあり、源頼朝が寄進したと伝えられている熊野古道の中でも古道と言われる五百数段の石段を登り切ったところにあります。
そのため、ご年配の方、飲酒者や足に心配のある方の登拝は、危険防止のため止める様掲示されています。
鳥居から続く急勾配の石段の先も、登山道の様な道が続いています。
確かに構造としては熊野古道と同じなのかもしれませんが、先日歩いた大門坂のものとはずいぶんと違う印象を受けました。
昔から続く、偉人が歩いたかもしれない道を歩けると思うと、感慨深いものがあります。
登り切ったところに朱色の門が見えてきます。
いよいよ御拝殿です。
お社としては小さいのですが、やはり目を引くのは御神体とされている巨岩「ゴトビキ岩」。
「ゴトビキ」とはこの辺の方言で「ヒキガエル」のことで、その様子からつけられたのでしょうか。
断崖絶壁に張り付く様に建てられた社に、転がってこないのか?と心配になる様なゴトビキ岩。
またここから新宮市を一望できます。
少々草木が大きくなっていて、大景観というわけにはいきませんでしたが。
下山し、麓から神社を眺めるところを探してみると、意外と住宅街に囲まれていて大変でした。
それだけ自然に囲まれていて、山が見えるところを見つけても、神社までは見えないという・・・
今回見つけた場所からは、拝殿とゴトビキ岩の両方が見えました。
改めてみると、本当絶壁ですね。
熊野速玉大社の近くということもあって、信号に案内があったのですが、ローマ字表記が違う様な気がしながら、今回の紀伊半島旅、最後の夜を迎えるのでした。