全国スポーツ推進委員の研究協議会参加のために訪れていた三重県の津市。
引き続き伊勢に向かったのですが、その前に津市内もちょこっと歩いてみました。
私が宿泊したホテルは津駅からバスで5分ほどのところ。
津市役所や裁判所がある方面になるのですが、観光するという意味ではこちらのほうが面白いものがあると思いました。
当然会場との行き来を考えれば、駅前のホテルでも良かったのですが、それでは面白くないですからね。
興味を惹かれたものとすれば、主には2つ。
一つは、浅草と大須観音と並ぶ日本三大観音の一つ「津観音」。
「津の観音様」として親しまれる観音寺は、数多くの文化財を有する真言宗の名刹で、伊勢天照大神の本地仏として有名だそうです。
実際はというと、大変静かなところにあり、浅草とは大違い。
観音公園として綺麗に整備もされてあり、私が訪れた際にも近所の方でしょうか、犬を連れてお散歩にきていました。
その近くには大門通り商店街が。
老舗和菓子屋「とらや本家」や天むす発祥のお店「千寿」などがあります。
ただそれ以外のお店は、全然開いていないのです・・・
道は整備され、どちらかというと綺麗な通りなのですが、これが現実。
そしてさらに古ぼけた「大門商店街飲食店街」という名称のアーケード街が。
もうここは昭和アーケード街そのものが、そのまま残されているという感じの風情が。
レトロというならば、私の知る中でもかなりの高レベル。
その中の道の一つには、明かりが灯り昭和から現在に引き戻す様な「ランタン通り」なるものが。
お店こそ開いているところはなかったものの、まだ愛着を持ち大切にこの空間を守っている人たちがいるんですね。
興味を惹かれたもう一つは津城跡。
数ある日本のお城のうち、2006年に発表された日本100名城に続くものとして、財団法人日本城郭協会の設立50周年の記念事業の一環として、2017年に発表されたのが続日本100名城です。
基本的には日本100名城と同じ選定基準によって選定されていますが、史実に即して復元されていないとして、前100選では落選した城も選定されています。
その基準は3点
1、優れた文化財・史跡であること
2、著名な歴史の舞台であること
3、時代・地域の代表であること
100名城選定によって「城への関心」が高まったので、多くのファンから更なる選定に対する声が多くあったそうです。
確かに私も日本全国巡っていますが、本丸こそ残っていないものの、石垣が残されていたり復元されたりと、本当に日本には多くのお城があったのだなと認識させられています。
そして地域の方々にとっては、お散歩コースになっていたり、ベンチに座ってゆっくりしたりと、憩いの場となっているものです。
100選ではまだまだ足りないというのは納得がいきます。
津城は、現在、本丸・西の丸・内堀の一部を残すのみですが、日本庭園を含むお城公園としても整備されています。
その石垣は大変綺麗で、春には桜、秋には紅葉が美しいのだろうと想像ができます。
残念ながら中途半端な時期に行くことになってしまったので、紅葉しはじめの木が何本かというタイミングでしたが、天気良かったのでいい散歩になりました。
駅方面に歩いて行くと、聖徳太子が建立したと伝えられる「四天王寺」に。
大阪の四天王寺は有名ですが、津にもあるんですね。
いくつかの重要文化財が残されているお寺で、織田信長の母である花屋寿栄禅尼の墓があるのです。
信長の弟、信包(のぶかね)が津城主として周辺を治めていたこともあり、本能寺の変後、母を津に呼び寄せこの地で亡くなったのだそうです。
こんなところで織田信長の字をみるとは思っていませんでした。
これがぶらりと歩いてみる醍醐味ですよね。
さすがにお墓ですのでカメラを向けることはしませんでしたが、貴重なお墓をお参りすることができました。
そして、三重県関係の戦没者を祀る「三重縣護国神社」にお参りして、津めぐりを締めくくるのでした。