熊本でも路面電車を使いこなします。やはり便利なのは、一日フリー切符。
スクラッチ式で、使いたい日付を削って使うので、熊本駅で前日に買っておいて、自分で後日削って利用しました。
間違って違う日にちを削ってしまうとアウトです!!
熊本城前の電停から路面電車に乗り込んで、上熊本方面へ。
加藤清正を祀り、国の重要文化財が約1400点も収蔵されている本妙寺を目指しました。
熊本地震では熊本城の石垣が崩壊したことが大きく報じられましたが、県内の多くの神社仏閣も被害を受けました。
この本妙寺でも未だ復旧工事が続いています。
電停で降りて、本妙寺に向かうと非常に大きな総門としての位置づけにもなっている「仁王門」にたどり着きます。
平成23年に国の有形文化財に登録されているのですが、熊本地震の際に全体に傾きが生じ、亀裂も何か所か確認。
生活道路の一部にもなっている門をくぐる道は、今も通行禁止になっています。
回り道をして、いくつものお寺が並ぶ道をどんどん歩いていくことになります。
途中には地震の傷跡が。
そして本殿に向かう急傾斜の石段が続く「胸突雁木(むなつきがんぎ)」。
今回見たかったのは、ここです!
石段沿いに広がる墓地の墓石、そして石段沿いに建つ無数の石灯籠。
珍しい風景であると共に、開創から約400年の歴史を感じられる場所です。
しかし熊本地震の際に、大半の石灯籠が崩壊してしまい、今でもその無残な姿を見せています。
これを実際に見たいこともあり、長い長い石段を登りながら見物させていただきました。
石段を登りきると、浄池廟拝殿と本殿が見えてきます。
宝物館もあるのですが、土・日・祝日のみの開館となっていて、残念ながら平日に行った私は見ることができませんでした。
外にもいくつか倒れたままになっている灯籠や石碑が点在していました。
そこでもう一つの目的、御朱印。
本妙寺の御朱印は非常にかっこいい事で知られていて、石段を登っていく価値ありです!!
御朱印ということもあって、今回はここでの掲載は無しです!ぜひ実際に行ってみてください。
そしてさらにここから石段を300段ほど登ると、市内を一望できる高台に出ることができて、加藤清正の銅像に会うことができます。
実はこの清正公の槍も地震で破損していました。
私が訪れた際には、すでに修復されていました。
この細く長い槍「片鎌槍」の実物は、東京国立博物館に所蔵されています。
とにかく何段もの石段を登っていきます。
普通の階段と違って段差の違いもあり、足腰に自信の無い方は、行けるところまでタクシーをお使いになる方がいいです。
足腰のお守りも売っていますので、足腰に不安のある方に対して買っていってあげるもの一つのアイデアかもしれませんね。
再び電停まで戻って、今度は熊本城を越えて20分程度で、熊本で訪れたいもう一つの名所、水前寺公園です。
正式名称「水前寺成趣園」、約7万3000平方メートルの大名庭園で、昭和4年に国の名勝、史跡に指定されました。
園内には肥後細川家の歴代藩主を祀る出水神社があります。
東海道五十三次の景勝を模して、築山、浮石、芝生、松などの植木で作られています。
時期的にもプチ紅葉が見られて、良かったですよ。
ただ、実は作られた当初は周りが畑だったので、阿蘇山や飯田山なども含めた景色だったそうですが、メインストリートである県道沿いにあることもあり、マンションやホテルといった建物ができ、景観を損ねているとの意見もあるそうです。
実際私の写真の中にも建物が写ってしまっていて、なんとなく惜しい感じもありました。
せっかく素晴らしい公園なので、景観も大切にすればいいのにと、シンプルに思います。
現実問題として、最盛期には年間180万人もの人が訪れていたのですが、今では40万人弱。
周りのお茶屋さんもガラガラでした。
さすがに足にきていることもあって、一休みして、電停に向かうのでした。